2019年8月7日に「祈り|緒方悠」の楽曲配信を開始しました。この曲はアコーディオンで演奏したヴァージョンもいくつかあり、そちらも「カミデタカシ」で配信しています。
本日はこの曲についてお話ししたいと思います。
災害からの復興、心の傷
きっかけは2001年の9.11同時多発テロです。このときの映像をメディアで見たときに衝撃を受けました。こんな恐ろしいことが現実に起こっているのか。しかしほんとうに心動かされたのは、その後、人々が協力して復興に当たっている姿でした。
9.11同時多発テロについてはいろいろいわれる部分もありますが、その後の人々の復興の姿は紛れもない真実です。
この出来事の6年前、日本では兵庫県南部地震による大災害、「阪神淡路大震災」が発生しました。多くの方が亡くなり、心に大きな傷跡を残しました。しかしそんな中でも人々は立ち上がって助け合い、見事に復興を成し遂げました。
街並みは当時の傷跡を残すことなく復興しています。しかし人々の心の傷は完全には癒えません。どんな状況でも立ち上がり強くあろうとする人の心、それを支える「祈り」の曲を書きたいと思いました。
カミデタカシでの「祈り」
同時多発テロ後、「祈り」を書き上げ、ライブやコンサートなどでは演奏していました。音源自体のリリースは作品発表からしばらく立ってからの2010年です。
2010年に全米最大の音楽イベントSXSWに出演したときにもこの曲を演奏しました。会場では涙を流しておられる方もいました。演奏終了後も拍手が鳴り止まず、異例のアンコールもさせて頂き、その後もスタンディングオベーションで拍手が鳴り止まず、私のほうがたくさんの感動を頂きました。
2011年、ふたたびSXSWに出演が決まりました。しかし出国3日前に3.11「東日本大震災」が発生しました。あまりの惨劇、国内の先行き不安も考えて、このときは出演を見直そうかどうか真剣悩みました。
結局、自分に出来ることは音楽しかない、そういう思いからイベント参加を決めました。わずかではありますが、このときの収益の半分を震災復興の為の義援金として寄付しました。また演奏に際しても現地メディア、そして日本から来ているメディアからも取材を受けました。
そしてイベント参加で感じたこと。現地の日本人スタッフ、米国在住の日本人の方々、そして米国内での救済への願い、自分に出来ることを何かしたいという思いが、すべての人々からひしひしと伝わってきました。
たくさんの人の「祈り」を感じた瞬間です。
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緒方悠での「祈り」
その後も日本では数々の自然災害あり、世界を見渡すと信じられない残酷な現実が人々を苦しめています。個人でも小さな闇に捕らわれて、平凡な生活の中に黒い染みが広がって心が悲鳴を上げいる人もいます。
苦しみや哀しみに大きい小さいはありません。
そんな想いの中で演奏したのが、緒方悠の最新アルバムでの「祈り」です。
世界中で様々な哀しみが繰り返される中、
希望を捨てず前に進み続けるには、
心の中に安らげる場所が必要です。音楽でそういったものを表現したいと思いました。
困難に押しつぶされそうになっても、
気高く立ち上がる、
そんな人の心を支えるための 音楽を作りたいと思ったのです。「祈り|緒方悠」アルバム紹介文より
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希望の光
人が困難から立ち上がる姿は気高く美しい。しかし、それを支えるためには「希望の光」が必要です。愛する人の言葉、未来への思い、様々な環境が必要かもしれません。しかしそれを支えるのは自分自身の中の強い思い、自分自身への魂からわき上がる「祈り」なのではないでしょうか。
暗闇の中でも「希望の光」を失うことのない強い思い、
自分自身の中にある清らかな魂、
そして誰もの中にそれがあると信じる強さ、
「祈り」とは時には強く激しく、「未来への安らぎ」を「現在」に求める行為かもしれません。
この記事を書いた人
[Music Freaks]
日々、ピアノを弾くことで生計を立てています。アコーディオンも弾きます。そしてひたすら音楽製作してます。人の多い場所と鈍感な人、苦手です。音楽と共に生きてくことは愉しい、すべての人がそう思えるような世界を考えていきたいです。
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