前回の記事でKORG Gadgetのピアノ音源の第一印象は、ちょっと使いにくいと書きました。じゃ、全く使えないのかというとそうでもなくて、使い方次第でとてもいい感じになります。あくまで「使いにくい」とは、他のピアノ音源と比較した場合でしたが、使っていくうちに癖みたいなものもわかってきました。
Mac版のピアノガジェット
とりあえず、Mac版ガジェットのピアノを即興演奏して録音しました。
少し設定をいじっただけで、かなり使える音になりました。
基本的には繊細なピアニシモの表情は出せません。そういった表現をするならGadgetなど使う必要なしというわりきりなんでしょうか...そういった部分を割り切って使うといい感じで使えそうです。
KORG Gadget for Macではガジェット音源のみで制作するため、ピアノの音はこれを使うことになります。ボク自身頻繁に使う音なので、当初、ここはちょっと辛口になってしまっていましたが、使い方次第でうまく使えそうです。
ここでのテスト演奏はロイヤリティフリー音源としてご提供しています↓
iPhone版を追加購入
このピアノのガジェットのiOS版を使うには、別途追加購入しないといけません。
iPhoneやiPadでも使えるメリットは活かしたいので、iOSヴァージョンは別途追加購入しました。追加購入する場合は、KORG Mobileというアプリになって、ピアノ以外にもエレピ、オルガン、クラビ、そしてパッド系シンセの合計5つのガジェット(音源)がiOS版KORG Gadgetで一気に使えるようになります。
このアプリについて詳細は、藤本健さんのDTMステーションでかなりわかりやすく書かれていますのでご参照ください。
さらにこのアプリの特筆すべきところは、サウンド・ライブラリーが追加購入が出来ます。この追加購入できるライブラリーが秀逸です。セールということで、追加ライブラリーを数点買いました。このライブラリーに関しては、後日また詳しくレビューしたいと思います。
今回はピアノということですので、追加ライブラリーの中から「Ivory」の音について書きます。
Ivory Pianoの音
DTMをやっていて「Ivory」の名前を知らない人はいないと思います。ピアノ音源の最高峰といってもいい音源です。詳しくはこちらのリンクをご覧ください。
iPhoneで「Ivory」のピアノが使えるとは、ほんとにイイ時代になったものです。
このピアノ音色で、「英雄ポロネーズ/ショパン」を演奏した、midiデータを読み込ませてみました。
midiファイルを読み込ませたときに、ダンパーペダル情報(cc64)は読み込みません。なので、ここは最初から入力し直しです。これはガジェットを変更したときも同じで、ノート情報とベロシティ以外は変更することで消えてしまいますので、注意が必要です。
リバーブで広げなくてもピアノのとしての音の密度はかなりよくなります。しかし、このIvoryライブラリーですらピアニシモからメゾフォルテに移行するときの音の変化がちょっと雑ですね。当然のことながら、この追加ライブラリーはiOSでしか使えません。
Macで本格的に音楽制作したければ、別のDAWで本家のIvoryのピアノ、もしくはお気に入りのピアノ音源を使うほうがいいです。当たり前ですが、ガジェットとして割り切りが必要ということです。本家「Ivory」の弦の共振や、ペダルの共振等の細かい部分もガジェットにはありません。
これは、どのガジェットや追加ライブラリーにいえることですが、あくまでこのDAWは、ガジェットという枠でとらえることが大事と思うのです。つまり「KORG Gadgetを使って作った音楽」という別枠です。
「音にこだわらないなら、わざわざ追加ライブラリーを使う必要も無いんじゃない?」と思われるでしょうが、KORG Gadgetで追加ライブラリーを使うメリットは充分あるのです。
クラウドサービスでの音楽公開
iOS版追加ライブラリーを使うメリットは、KORG Gadgetで制作した音楽を直接、Web上の音楽クラウドサービスに公開できることですね。
KORG Gadgetでは、Gaget CloudとAllihoopaの二つの音楽クラウドサービスを利用できます。
Gadget Cloudとは音楽クラウドサービス、SoundCloudを利用した物ですが、Gadget Cloud自体が独立したコミュニティのようになっているので、これを利用することで作った音楽を聴いてもらえる確率は通常よりも上がります。
Allihoopaも同じクラウドサービスですが、Gadget Cloudのほうがアプリ内から直接アクセスできる使いやすさがあります。
やはり音楽は誰かと共有してこそ、その楽しみも倍増しますよね。
ガジェットという枠の中で作った音楽。Gadget Cloudを利用している人はその制約を知っているので、制約の中で生まれた音楽に共感したり感動したりするのが楽しいのです。
そして少しでもいい音で、自分の作った物を分かち合える方が楽しいに決まっています。そういう意味でも追加ライブラリーを使って編集して、より自分のイメージを奥行きのある音で表現したいものですね。
そんなこんなで、Ivory以外の追加ライブラリーのレビューも後日やります!
この記事を書いた人
[Music Freaks]
日々、ピアノを弾くことで生計を立てています。アコーディオンも弾きます。そしてひたすら音楽製作してます。人の多い場所と鈍感な人、苦手です。音楽と共に生きてくことは愉しい、すべての人がそう思えるような世界を考えていきたいです。
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