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UVI Walker レビュー

UVIからユニークな音源ライブラリー、「Walker」が発売されました。なんと、足音をひたすらシュミレーションした音源です。ちょっと他にはないユニークなコンセプトですね。

靴音好きにはたまらない?

ボクは映画の中の効果音が大好きです。

ホラー系や魔法系の効果音とかのサウンドショットも使わないのに結構持っています。もう趣味で集めているレベルです(笑)。そして何を隠そう、ボクは靴音大好き、足音フェチなのです。

子供の時にも、積もった雪の上を歩いたときに「ぐっぐっ」とくぐもった音が鳴るのとか、砂利道のざらざら感とか草の上のモフモフ感、そういった音にものすごく敏感でした。

足音は目の前の景色に時間の流れと動きをつけます。そういうところが、音楽に近い要素があると思うんですよね。

ゲームしていても、キャラが歩いているときの足音をものすごく気になります。板の上を移動している時、草むらを移動している時、ちゃんと素材に合った足音かどうかをチェックしています。

なので、UVIからこの音源の発売を知ったときは、もう即反応していました。

UVI Walker 概要

UVIはフランスの音楽ソフトウェアのメーカーで、「Falcon」という総合音源を初め、最近では物理モデリングのリバーブ「PLATE」も発売しました(これも、後日またレビューします)。

そして効果音を作成するユニークな製品では「Walker」以外にも、「Meteo」「Xtrem FX」「Scratch Machine」「SweepMachine」をリリースしています。

FalconもしくはUVI Workstationが必要

総合音源の「Falcon」は音色ライブラリーを追加できるようになっていて、今回の「Walker」も「Falcon」のライブラリーとなります。

Falcon」は非常に優れた音源で、これひとつにほとんどのシンセの機能を詰め込んであります。もう圧倒的で初心者には目が回りそうな豊富な機能満載です。追加ライブラリーも豊富なのでNIのKontakt のような使いかたも出来ます。エディット画面や内蔵しているエフェクター、Kontaktよりもかなり使いやすそうです。いろいろいじりたくなりそうですね。

Falcon」を購入すると100ドル分のチケットがもらえるので、お財布に余裕のある方はこれを購入してから、「Walker」をゲットするというのもアリでしょう。

Falcon」を持っていなくても、拡張ライブラリーは「UVI Workstation」という無料音源で使用することが出来ます。「UVI Workstation」はUVIのホームページから無料でダウンロードできます。これのプリセットだけでもちょっと遊べますよ!

Walkerについて

  • フィルム、ビデオ、ポスプロ用のシネマティック足音デザイナー
  • 6種類の靴、14種類の足場レイヤー、8種類の裾素材
  • 最適化された操作画面と場面に合わせた100以上のプリセット

もうザクッといってしまうと「足音を作るためのソフト」です。

鍵盤には音は右足、左足、マニュアルモードでは踵やつま先の音がコントロールできます(初期設定ではオートモードで自動)。

その他、コントロール系はビデオご覧いただければ、おおよそのことは おわかりいただけると思います。個々のコントロール系に関してはUVIのウェブサイトにてご確認いただけます。その他、Facebookページに掲載されているヒントも参考になります

概要

まずは、プリセットを読み込ませます。プリセットフォルダーは屋外(ENT)と室内(INT)に別れていて、地面の状況、靴の種類に分けられています。

画面左側はメイン設定


Master
ではマイクの設定や録音状況を調整できます。音質を3種類のマイクから選択できます。

Stepsでは足音の距離やタイミングを調整します。靴の画像下中央にある画面の「Stairs」をOnにすると階段を歩いている音の設定になります。

右側にある3つのタブ

Mainのタブ

靴の設定その素材、地面の状況を選べます。

地面の状況と靴の種類はある程度の組み合わせが決まっています。たとえば素足(Bare Feet)を選んで、地面の状態を雪(Snow)にすることは出来ません。この場合はブーツ(Boots)しか選べないようになっています。一般的な場面を想定しているわけで、何でもありというわけではないようですね。

FXのタブ

エフェクターで存在感を出します。

イコライザー、コンプレッサー、リバーブがあります。イコライザーとコンプレッサーでかなり音の存在感をかえられます。いろいろ触って試してみたいです。リバーブは各種部屋の広さの中から理想的なものを選ぶことが来ます。

ADVのタブ

ここではより突っ込んだ設定が出来ます。

アドバンス(ADV)モードで踵の音量、タイミング、ピッチが調整できるので、太った大柄な大人から身軽な子供まで表現できます。Linkにしておけば左右対称ですが、これを外して左右非対称にして足が不自由な人の表現も出来そうです。

UVIのHPでも「Walker」の概要を見ることが出来ます。

オーソドックスに情景描写

オーソドックスに映画や劇版で使われるであろう、情景描写作ってみました。基本的に一番使われる用途ですよね。まわりの景色は手持ちのサウンドファイルです。景色だけだと単調なものが、足音入れるだけで時間が動き出しますね。

ホラームービーの「冒頭シーン」のような感じです。

 川べりを歩いていると、 奇妙なうなり声が聞こえた。

気味が悪いのでその場から逃げる。 すると今度はハッキリとしたうなり声。

恐怖に駆られてしまい、 河に足を踏み外してしまった。

びしょ濡れの足をもつれさせながら、 さらに走って逃げる...

Walkerでは乾いた靴から、川に落ちてしまってびしょ濡れになってしまった靴を使い分けています。前半がForest、後半がMadです。靴の質感を統一するためにイコライザーで調整している以外はデフォルトのままです。既存の足音の音声ファイルでは不可能な、自由に動きを作れるというのは素晴らしいです。

iPhone等のスマホの小さいスピーカーだと微妙な変化はわかりづらいかもしれませんね。

こういった質感の微妙な変化を使い分ける感覚は、映像のための情景描写だけでなく、音楽制作において大事と思います。音楽も頭の中にあるこういった情景描写を、音楽言語を使ってデフォルメして表現しているようなものですから。

感想

Walker」はちょっとユニークな音源ライブラリーで、使いたい人はかなり限られてくると思います。音楽制作では微妙な立ち位置かもしれませんが、映画やアニメーションを制作されている方には本当に重宝するツールでしょうね。

アイデア次第では音楽制作にも使えそうです。ちょっと人とは違うものを作りたい時に、工夫次第で面白いことが出来そうです。今後は、もっともっと使い込んでアイデアを練りたいと思っています。

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この記事を書いた人

[Music Freaks]
日々、ピアノを弾くことで生計を立てています。アコーディオンも弾きます。そしてひたすら音楽製作してます。人の多い場所と鈍感な人、苦手です。音楽と共に生きてくことは愉しい、すべての人がそう思えるような世界を考えていきたいです。

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