Reasonを開発しているPropellerheadから新しいピアノ音源、Processes Pianoがリリースされました。
ReasonのPropellerheadが発表しているピアノ音源にはRadical PianoとPROCESSED PIANOSが存在します。前者は物理モデリング音源で現在のReasonに標準装備されています。後者はサンプルベースのピアノで追加のラック音源となります。
今回のこのPROCESSED PIANOSが期間限定でReasonユーザー限定で割引販売となりました。Reasonのラック音源やエフェクターは30日間無料でお試しできます。もちろん機能制限は一切ありません。ということで、まずはお試しダウンロードしてみました。
PROCESSED PIANO 概要
Processed Pianosの中核となるのは、3つの異なるピアノソースを適切な量の処理でブレンドする直感的な方法です。アンビエンスマイクとディストーションのバランスを調整したり、Steinwayのリボンマイクに上品なエコー効果を与えたり、3つすべてのピアノソースを高度なモジュレーションマトリックスで同時に操作したりできます。アンビエントからリズミカルなもの、洗練された上品なものに仕上げたり、Processed Pianosはあなたが探しているピアノの音を作ることを可能にします。
基本的な部分では中央3つのパネルからピアノのサンプルを選択し合成します。ここからエフェクターやモジュレージョンをかけて、さらに作り込んでいくことができます。この音源が本領を発揮できるのは、この「作り込み」の部分です。
クリーンな状態のピアノ
まずはクリーンな状態のピアノでテストしてみました。プリセットフォルダに「Clean Prosessed Piano」というのがあります。しかしこのフォルダの中にある音は個人的に気に入ったものがありませんでした。それぞれのピアノをエディットしてPatchを作ってみました。
この音源をお持ちの方はダウンロードしてお試しください。
スタンウェイのグランド
このピアノのキレの良さと全体に広がる響きを生かしてみました。
スタンウェイのアップライト
アップライトらしい、素朴な演奏に合う音にエディットしました。
ヤマハのグランド
ヤマハピアノの特徴である轍のハッキリした音を生かしてみました。
様々なプリセット
クリーンな状態のピアノのプリセット以外にも、作り込んだプリセットがそろっています。クリーンな音よりも作り込んだ音のほうが、この音源の持ち味が出せます。
デフォルトのプリセット
Processed Pianosを最初に開いたときに「Brillisant Swell」が初期設定でセットされています。最初にクリーンな状態のピアノで弾いたものを、このプリセットでも再生してみましょう。
Radical Pianoが物理モデリング音源でピアノを再現しようとしているのに対して、Processed Pianosはピアノのサンプルから新しい音を作ろうとしているように思えます。
プリセットファイルには、エレクトロニック系のアーティストが好んで使うようなピアノの音が豊富にあります。
プリセットでループ素材
プリセットフォルダにはGentry Processed Piano、Heavily Processed Piano、Synths and Special FXとあって、それぞれに特色のあるサウンドがそろっています。個人的にはGentry Processed Pianoの中にある物が使い勝手が良さそうです。このフォルダにはPad系サウンドに混ぜやすいものが多く含まれています。
早速、プリセットを使って簡単なループ素材を作ってみました。DrumsとBass以外はProcessed Pianoの音です。
最初から音を作り込んでいくのは難しいので、プリセットを参考にして自分なりのサウンドを作りこんでいきたいですね。新しいピアノサウンドを作るというのが、このピアノの使い道でしょう。
解説ビデオ
Processed Pianosのエフェクターやフィルターを使って、サウンドを作り込んでいく様子をわかりやすく解説してくれています。
Sound Demo
PropellerheadがSoundCloudに公開している、Processed Pianosのデモトラックです。
感想
Radical Pianoの足りない部分、サンプルピアノでしか出せない味を持っているピアノです。ReasonでVST音源が使える今となっては、ピアノ音源としてだけなら他社ピアノ音源と比べて、少々物足りなさを感じるかもしれません。
ただ、作り込んでいくことで独自の味を出すことが出来るピアノです。
また今後のアップグレードでまだまだ進化する可能性もあります。サウンドエディット機能がさらに充実してくるかもしれません。ピアノサウンドを利用してのアンビエント効果を作るという、使い方次第で面白い事ができそうです。
生ピアノの代用ではなく新しいピアノサウンドを作っていく、という目的でこの音源を利用すると新しい着想が生まれるかもしれません。
Reasonで音楽を作るときは、やっぱりVSTではなくReasonラック音源を使いたいですよね。
この記事を書いた人
[Music Freaks]
日々、ピアノを弾くことで生計を立てています。アコーディオンも弾きます。そしてひたすら音楽製作してます。人の多い場所と鈍感な人、苦手です。音楽と共に生きてくことは愉しい、すべての人がそう思えるような世界を考えていきたいです。
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