前回ではブログを書くことの意味を書きました。
前回の記事を書くまで、しばらくブログ更新が止まっていました。SEO対策のことを考えると記事が書けなくなってきました。そして記事も人の評価を気にするよう内容を書くことを考え始めました。そうすると完全に手が止まってしまいました。
また、SNSで投稿をしていると「いいね」をもらうことが気になってきます。投稿も「いいね」を増やすための工夫をしたり。しかし思ったほど数が増えなくて落ち込むこともあります。気にしなければいいだけの話なのですが気になる。こういった状態は心のためにも良くありません。
こうして他人の目を気にし出すと完全に思考停止してしまって、自分自身が本来取り組むべきものを見失ってしまいます。
いろんな人とつながって日常的に大きな不満はないのに、なぜか心が落ち着かない。ちょっとしたことに気持ちが萎えたり怒りを感じたりする。最近、自分自身だけではなくこういう人は増えてきているような気がします。
今回はここから抜け出すための、ちょっとした考え方を書いてみたいと思います。
他人の評価で生きている
人は常に他人の目を気にしています。学校の成績にしても仕事にしても、他人からの評価によって自分のポジションが決められることが多いものです。世の中で何らかの成果を出すためには他人の評価無しではどうすることも出来ないです。
そのために過度に他人の目を気にして、自分自身の行動にも他人の判断がつきまとうようになってしまいます。
理想の自分
人はこうなりたいという理想の自分の姿があります。こういったビジョンがあるおかげで前にも進むことが出来ます。
しかしこの理想の自分の姿が、「他人からこう見られたい自分」である場合は注意が必要です。
自分以外の誰かが、他人に認められるために躍起になっているのを見ると「みっともないなー」と思うことが多いのですが、自分自身が同じ事をしていても気づかないことが多いのです。
他人の判断を当てにしていると相手のペースで行動するか、もしくは相手をなんとかコントロールしようと考えるようになります。「他人の心をコントーロールする」というようなタイトルの人間心理を扱った本がよく売れるのは、そのせいでしょう。
自分の理想を追い求めるあまりに相手の判断だけでなく、人間そのものをコントロールしようとしていることがあります。自分の「理想像」を完成させるために相手をコントロールしようとしてしまうのです。
他人からどう見られるかという「自分の理想像」を手放す必要があります。そして他人に「いいわけ」している自分自身からも距離を置く必要があります。
解放する
この間違った「自分の理想像」手放すにはどうしたらいいでしょうか。
それは自分の中にいる「理想像」の正体を突き止めることです。
まず、他人に接したときに自分が感じた「憤り」や「怒り」「不条理感」を、なぜそう感じたのかと考えながら、15項目以上書き出します。どんな幼稚なことでもかまいません。はき出すように書いてみましょう。たくさん書き出すことで、ほんとうの自分を客観的に眺めることが出来ます。
それを眺めていると、すべてを自分中心に世の中を見ているということがわかります。
その結果、自分の中にある「自分が追い求めている理想像」が見えてきます。それはあまりにも自己中心的で、冷静に見つめてみると恥ずかしくなってくるものです。
このような「わがまま」な自分を見つけることで、心に居座っていたイライラ感の原因を見つけることが出来ます。「わがまま」な自分自身が心の中で地団駄を踏んでいたのです。こんな「自分勝手な理想像」は手放してしまいましょう。
直感という幻想
少し話はそれますが「直感」という言葉を使う人がいます。直感で何かを選ぶ。直感を信じる,,,等々。
「直感」とは熟練の職人の数ミリ単位の仕事や長年現場に従事したプロが感じる違和感。それ意外は自分の都合の良い考えに導くためのもっともらしい「いいわけ」です。 自分自身がその根拠もわかっていないのに、こういった「マジックワード」を使って、もっともらしく何かを語る人間を信用してはいけません。
また自分自身も「直感」という幻想に捕らわれて、正確に把握できないものを「直感」でひとくくりにして、自分の行動を正当化することもあります。
「直感」という、さも意味ありげな「マジックワード」を使っているときは、自分に自信が無くて他人の目に対して「いいわけ」をしているときが多いです。もし自分自身が合理的な分析が出来きず「直感」で何かを決断しているときは、一度冷静になる必要があります。
常時接続の危険性
ネットにつながっていると常に誰かとつながっていると勘違いしてしまいます。ネットはつながっているのではなくて接続しているだけなのです。人とはつながっていません。
- 手持ちぶさたになるとついついスマホを見ていませんか?
- 常に自分の投稿の「いいね」をチェックしていませんか?
- 友人の投稿へ「いいね」することで関係性を保っていると思っていませんか?
自分の時間の隙間をこれらのことで埋めているようでいたら要注意です。
ひとりの時間
スマホが登場してから、空いた時間が出来たときに手持ちぶさたになるということがなくなりました。逆に何もしない時間が無くなったといってもいいと思います。
常に接続状態が当たり前になってしまいました。
空いた時間に他人の動向や自分がどう思われているかを「いいね」の数でチェックします。待合室や電車の席でスマホの画面を眺めている人の列は異様な光景です。
ぼんやりと自分の事を考える時間が、ぼんやりとスマホの画面を眺める時間になりました。
実はこの「ぼんやりと自分の事を考える時間」が人間にとってはとても必要な時間なのです。この時間に脳は、睡眠ほどではないですが「ゆったりと休息」しています。人間の脳はカロリーを非常に消費する気管もありますので、ある程度の休息が必要となります。
人類数100年の歴史の中で脳は進化してきました。しかしここ数年、スマホの登場で許容範囲を超えて脳を酷使しています。四六時中刺激を与え続けられる脳は時代の変化について行けず悲鳴を上げているのです。
自分の評価で生きていく
そこで提案ですが、スマホで「いいね」などの表示されるSNSの使用をやめてみることです。仕事などでどうしても必要に人は、パソコンからブラウザを立ち上げて使います。ひと手間かけることによって意味も無い接続はしなくなります。
もし写真を撮るなら、他人からの「いいね」を期待した写真や投稿ではなく、自分がほんとうに美しいと思った「写真」、それは自分がほんとうに美しいと感じたもの、そういったものだけを自分のために残していきます。
- 誰かに褒めて貰うものではなく
- 自分の心を満たすもの
- そういったものに集中します
写真撮影、楽器の演奏、その時間を無になって子供のように自分自身と向き合えるもの、時間がたつのを忘れるようなものと向き合ってみてください。
そんな時間の中で生まれたものは、自分自身の心が満足したものです。それで誰かを幸せに出来るのなら、さらに自分も幸せになれるでしょう。もし誰かから「いいね」を貰っても、最初から「いいね」だけを期待したものとは全く別物です。
依存症を利用したビジネス
私たちは他人と繋がり、悦びを共有して、自分の価値を高めるために他人の評価も必要とします。
有史以来、人は自分の属するコミュニティの中で評価されて自身の価値を高めてきました。昨今の行き過ぎともいえる「ネット依存」は、本来人が持つコミュニティへの「依存性」を利用したビジネスである事が多いです。
特にスマホアプリなどは「依存性」を助長させて、接続時間を長引かせることによって「収益」を得る事を目的に作られていることが多いです。
こういったビジネスモデルを「注意喚起ビジネス(attention Bisiines)」といいます。
- たくさんの人に宣伝したい企業がいる
- 興味あるものを無償で提供してたくさん人を集める
- たくさん宣伝したい企業からお金を集める
YouTube、Facebook、Twitter等、すべて注意喚起ビジネスです。長時間接続させて収益を得るビジネスモデルです。
これらのものをすべてを生活から排除するのは現実的ではありません。適度な享楽は人にとって有意義なものとなることもあります。しかし砂糖や塩も適度なら美味しい味付けになりますが、度を超えると身体を壊してしまいます。
本当に大切なもの
SNSでつながっている人たちはほんとうの友人でしょうか?
「いいね」ひとつで関係性が助長されたり壊れたりするような、そんな友人はほんとうの友人でしょうか?
毎日1時間以上、SNSを眺めているより、週末に友人宅で3時間過ごす方がどれほど有意義な時間が過ごせるでしょう。そしてあなたの記憶の中に想い出として残るのは、友人と過ごした3時間でしょうか?SNSを1週間眺めていた7時間でしょうか?
私たち自身にとって、ほんとうに大切なものとは何でしょうか?
テクノロジーが進化している今だからこそ、しっかり自分で考えて生きていきたいです。
参考文献
今回の記事を書くに当たって参考にした本をご紹介します。「心が平穏な状態」になるための「気づき」が得られると思います。今回の記事の内容が気になった方は是非読んでいただきたいです。
人が持っている本来の美しい心にたどり着くためにはどうすればいいのか、という問題をいろんな事例を挙げて解説しています。私はこの本を読んで、少々のネガティブな波風には揺らぐことのない、「静かな湖」のようなイメージを自分の心の中に描けるようになりました。
現代人がどれだけスマホからの通知に自分の時間を奪われているか、そしてそこから自分の時間をどう取り戻すのか、そういったことがとても参考になります。ちなみに私はこの本を読んでツイッターアプリをスマホから削除しました。そしてそれは、かなり功を奏しています。
こちらは依存症における危険性を具体的に解説しています。スマホやSNSのみならず、ゲームやスマートウォッチに至るまで多岐にわたります。ドラッグ依存とテクノロジー依存症とを比較しながら、現代のテクノロジー依存症がどれだけ恐ろしいものか知ることが出来ます。
この記事を書いた人
[カミデタカシ]
日々、ピアノを弾くことで生計を立てています。アコーディオンも弾きます。そしてひたすら音楽製作してます。人の多い場所と鈍感な人、苦手です。音楽と共に生きてくことは愉しい、すべての人がそう思えるような世界を考えていきたいです。
YouTubeチャンネル /// KAMIDE’s Music Freaks
アナタにお薦め
☆-----------------------------------------☆
☆—————————————–☆
この記事が気に入ったら
ツイッターでリツイート
Facebookでシェアしてくださいね☺️