[Takashi Kamide’s Blog] 音楽家「カミデタカシ」のブログ

  1. ♪ Note

Audiostockでの更新を中止します

YouTube ほぼ毎日更新中

昨年から始めた、無料音源の販売ですが中止します。正確にはAudiostockでの更新を中止します。

現在公開中のファイルも一部の音源を除き、順次、著作権登録して配信に切り替えます。登録中音源も順次削除していきます。ちょろちょろと売り上げもあったのですが、売れたのはPD(著作権消滅曲)のカヴァー曲ばかりですので問題ないと思います。

数曲を残して、Audiostokは撤退ということです。あるプランに沿って、たくさん楽曲登録を行っていく予定でしたが中止です。その結論に至った理由を今回は語っていきたいです。

自分のスタンス

私自身、音楽制作のスタンスというものがあります。それは、

ある程度の予測とコントロール可能

ということが前提です。

もちろん、すべてをコントロールすることは傲慢でしかありません。相手の立場、意見も尊重しなければいけません。ただ、相手の判断がサイコロの目のようにころころ変わるようなものには関わり合わないようにしています。それは人間関係においても同じです。

つまりガイドラインが明確でない事は、時間の浪費につながるので関わり合わないのです。しかもその最終判断を相手にゆだねてしまっている場合は、結果がさらに不安定になります。

Audiostockが、まさにこのような状態であるという結論に至りました。

AudioStockのガイドライン

ご存じのようにAudiostockにはガイドラインがあります。これはブログ「MusicFreaks」にも書きました。これはクリエイターとの約束事で、Audioを販売する上で至極まっとうなガイドラインです。

そして、このガイドラインに準じた審査があります。この審査が「くせ者」なのです。

これもブログ「MusicFreaks」で書きましたが、スネアのリムショットやブラシの音をノイズと判断されることがあります。しかもこれが同じ音源であっても審査に通るときと通らないときがあります。つまり審査をする人によって判断が変わるのです。

ただここは予測可能なので、ちょっと危ない、そうとられてしまう可能性のある音源は制作時に調整することが可能です。つまり「スネアのリムショットやブラシを目立つところ、特に曲の冒頭では入れない」という曲作りをすることになります。

Audiostockで稼げるか

問題はこれからお話しする、「予測不可能」な審査基準のばらつきです。

パブリックドメインの利用

Audiostockではパブリックドメインの曲をカヴァー曲として公開できます。クラシックやジャズで著作権の切れた曲を再アレンジして登録することが可能です。私自身、Audiostock利用する理由がまさにこの部分でした。

つまり、カヴァー曲の販売をAudiostockをメインに展開しようと思っていたわけです、なので4月から本格的にピアノでカヴァー曲を登録して行くことにしました。

最終的にはPDのカバー100曲を目標にして、数曲ずつ登録することにしていました。

下記のリストが4月に公開したものです。クラシック曲のアレンジと著作消滅のJazzやポピュラーソングのアレンジです。

ロイヤリティーフリー音源 4月の新譜

基準を満たしていない楽曲



そして同じように制作したものを5月に登録申請しました。

しかし、楽曲基準を満たしていないという理由で5曲全曲削除です。これほど大量の修正も何も無しの基準を満たさない曲というのは初めてです。しかも全曲...PDで...基準を満たしていない?

???

エントリーした5曲は、ご覧のようにすべてPDです。

JASRACの著作権確認「J-Wid」

ビクター・ヤング作曲の「When I Fall in Love」。

同じくビクター・ヤングの「My Foolish Heart」。

ガーシュインの「誰かが私を見つめている」。

PDで有名な「いつか王子様が」。

グレンミラーの「ムーンライト・セレナーデ」。この場合、編曲ヴァージョンは「金山徹」氏がお持ちですが、オリジナルほうはPD(著作権消滅)です。つまり、金山氏の編曲ヴァージョンを使わなければOKなのです。ブラスバンド・アレンジものをピアノソロで弾かないでしょう...。

登録申請の時期がGWだったので、JASRACの著作権確認「J-Wid」のページがメンテナンス中で開けませんでした。まさか?ここが見れないとPDかどうかも確認できないという事も無いでしょうに...。しかも登録申請した5曲はちょっと調べればわかるような著作権フリーの曲で、Audiostock内で他のクリエイターも登録されている曲もあるので信じられません。

もしかすると、サウンドおよび演奏が基準を満たしていなかったのでしょうか?

念のために曲のファイルも公開します。基準を満たしていない楽曲かどうかのご判断はお聴きの方にお任せします。4月に登録承認された一連の曲と何が違うのか、是非お訊きしたいところです。

審査に落ちた理由

まず、まっとうな理由としては著作権消滅曲ではあるが「アレンジに著作権がある」、という理由。市販されている楽譜にはJazzをピアノで楽しむためのものが結構あります。これらの楽譜には著作権の切れた曲であっても、アレンジした人に著作権があります。上記のムーライトセレナーデでのブラスバンド編曲の著作権は「金山徹」氏がお持ちでした。

自身のオリジナルのアレンジではなくて、著作権のあるアレンジを利用したと思われたのか。しかし、それならば4月の登録曲もアウトになるはず。いや、そもそもそれを疑い出すとPD曲そのものも登録不可となるではないか。

見落としている事は無いのか、何か新しい規定はあるのか考えてみました。しかし思い当たりません。もしかしたら、冒頭に挙げた審査をする人によって判断が変わるというもの。PDか権利曲かも判断できない人間(能力不足)が審査している可能性。これだともう救いようがありません。

「人によって判断基準が変わる」、まさにサイコロの目のような判断基準です。

もし「演奏とサウンドが基準を満たしていない」のであれば、もう笑うしかありません。これはもう音楽を生業にすること自体を考え直さないといけません。

日にちを変えて登録すれば、審査する人が変われば、もしかしたら審査に通るのかもしれませんが、正直、このようなことが頻繁に起こるようでは時間の浪費でしかありません。PDのカヴァー曲を登録するという目的で利用するつもりのAudiostockでしたが、これでは全く利用できません。

何よりも音楽制作のモチベーションが下がります。

冒頭にも書きましたが、「判断基準が予測不可能な上に、すべてが相手の手の内にある」ようなものは、私の中では最悪の環境です。

時間を有意義に使う

Audiostockの存在は、限られた環境のクリエイターにとっては可能性を開く窓口となるものと思います。上記に書いたようなガイドラインを了承した上で、要求されるものを作り続け、審査基準を研究する意欲のあるクリエイターにとっては、新しい扉を開く鍵となるかもしれません。

しかし自分には合いません。もし人間だったら確実に縁を切りたいタイプです。

審査に落ちたのが問題ではありません。その不確実性が問題なのです。昨日言ったことと明日言うことが違う、そんな人間とはつきあいきれないのと同じです。詳細に関して確認もできない、というのもビジネスパートナーとして問題です。そもそもビジネス・パートナーではないのかもしれません。

ということで利用中止と判断しました。

自分の場合、そういうスタンスでストレスを少なくして生きてきています。今までもそうやってきました。これからもそうして生きていきます。何度も言いますが、自分には合わなかったということです。当然ながらAudiostockで結果を出せている人もたくさんいます。

現在、某メーカーからゲーム音楽の制作の仕事が入ってきているので、成果の上がっているもの、先の見えるものにエネルギーをそそぎます。自分でコントロールできる音楽配信や音楽制作の依頼に時間を割いていきたいです。また、新しい音源やソフトウェアを試してブログ記事などでもたくさん紹介していきたいです。

制御不能ものに関わっているよりも、限られた時間は自分のために有意義に使いたいものです。ややこしいものにかかわらずに生きていけるなら、それに越したことはありません。

それなりの計画はあったものの、残念ながら仕事上の断捨離のひとつになってしまったというところでしょうか。

追記:2019/5/17 *

楽曲が観念的な表現で「売り物にならない」というも審査基準にあるのかもしれません。審査が通過したり落ちたりするので、これも審査する人によってそのハードルが変わるのかと思います。観念的な表現などは人によって基準が違いますから、当然といえば当然です。そういった曲を制作している場合、やはり利用は難しいですね。掲載する前から売れる売れないを一個人が判断するのもどうかなと思いますが....。

その場合は、海外のArtlistの利用が向いているかもしれません。  Artlistは映像作家向けの音楽を主に扱っています。アーティスト登録するには楽曲審査があります。審査結果が届くのに2ヶ月くらいかかります。売り上げの受け取りはPayPalで可能です。ソーシャルセキュリティー番号が必要ですが、日本の場合はマイナンバーでOKです。

売り上げよりも「作品の個性」をアプローチするならこちらの方が向いていると思います。

その他、クリエイター向けサイトにAudioJungleというのもあります。Audiostockに近い、総合的な音楽素材向けサイトです。こちらはメアドだけで登録可能です。 * いずれにしてもこういったサイトは、自分のスタイルに合ったものを利用していくのがベストですね。いかに無理なく続けていくことが出来るかが鍵と思います。

追記:2019/10/9

その後、Audiostockにあるオリジナル色の強いものは削除しました。現時点でも販売楽曲はパラパラと売れているのですが、やはり更新するつもりはありません。マネジメント、マーケティングの観点から見ても健全な関係といいがたいと判断しました。

ここ一本で勝負されている方は要注意です。このサイトで結果を出されているほとんどの方は収益源を多方面からのアプローチもとられているので、そういった方々を参考ににされると良いと思います。多くの中の選択肢のひとつとして考えられるのが良いと思いいます。

いずれにしても、最終的には顧客リストなどを自分でコントロールできるように持って行くことがビジネスの基本ですので、それが出来ないところはある程度の段階で見切りをつけていくことが肝心かと思います。趣味的なお小遣い稼ぎ程度なら問題無いと思います。

この記事を書いた人

[カミデタカシ]
日々、ピアノを弾くことで生計を立てています。アコーディオンも弾きます。そしてひたすら音楽製作してます。ゆるりと生きています。 

プロフィール詳細

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「生と死」をテーマにしたCompetitionに参加するために音楽制作しました。是非ご覧下さい!

第二回 BUNCA Competition Music部門「生と死」参加作品

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